『科学的な適職 4021の研究データが導き出す、最高の職業の選び方|鈴木 祐』を読んだのでその感想など。
本書はパレオな男こと鈴木 祐さんが書いた「科学的に最高の職業を選ぶ方法」が書かれています
鈴木祐さん(パレオさん)は「呼吸をするように論文を読む」ことで有名で、これまで読破した科学論文は実に10万本(!!)
また、600人を超える海外の学者や専門医へのインタビューを行い、ヘルスケアや生産性向上をテーマとした書籍や雑誌の執筆を手がけられているという兎に角めっちゃ凄い方です
※ブログ『パレオな男』はエビデンスベースで上質なライフハック情報を得られる稀有な存在です。
僕が瞑想を習慣に取り入れるようになったのも『パレオな男』の影響だったりします。
激しくオヌヌメ。
読んだ感想を一言で言うと「自分の就職活動時代に読みたかったなぁ」と
自分はご多分に漏れず普通に4年生大学卒業→新卒入社でサラリーマンという人生です
就職活動時代は色々と自分の可能性と現実的な職種を照らし合せてたけど、考えていたのは「自分の適性に合った仕事を選びたい!」「あわよくば自分の好きな仕事に就きたい!」だった
でも、この本を読むとどうやらそれは間違いらしい。
そんな気付きを本記事に書き認めます。
真の天職は「なんとなくやってたら楽しくなってきた」から見つかる
本書曰く、真の天職は「なんとなくやってたら楽しくなってきた」から見つかるらしい。
間違っても「好きを仕事に=天職」ではないとのこと。
好きなことを仕事にすると「これこそ間違いなく自分の天職」という期待値の積み増しが起こる。
然しながら、どんなに好きな仕事でも面倒な事務処理やクレーム処理は発生する。
すると、好きな仕事をしていた人ほど「これって本当に自分の天職なのかな。。。」と疑問が生まれるというのだ。
むしろ、好きでもないが「自分のリソースをただひたすら注いできた仕事ほど情熱は深まる」らしい
自分の今就いている仕事も結局「好きな仕事」ではないのだけれど。
確かに毎日自分のリソースを仕事に投下しつづけているとだんだんと「情熱のようなもの」が沸きあがってくるのは分かる。
就職したての頃は「好きでもない仕事に就いて一生やっていけるのかな…」
と考えていたが、どうやらこれで正解だったみたい。
あの頃の自分、ナイス。
仕事の幸福度を決める「7つの徳目」
仕事には幸福度を決める7つの要素(徳目)がある。
~仕事の幸福度を決める7つの徳目~
〈徳目1〉自由
〈徳目2〉達成
〈徳目3〉焦点
〈徳目4〉明確
〈徳目5〉多様
〈徳目6〉仲間
〈徳目7〉貢献※Amazon商品説明欄より抜粋
この中で特に自分が気になったのは「達成」と「貢献」。
「達成」とは
達成とは「前に進んでいる感覚が得られるか?」である。
仕事においては細かくとも前進感が幸福度を高める。
また、自分の仕事に対してすぐにフィードバックが得られる仕事の方が幸福感を得やすいとのこと。
たとえば、あなたが料理人だったとしましょう。
このとき、自分で作った料理にお客さんが喜ぶ姿を自らの目で確認できれば、あなたはすぐに結果のフィードバックを受けられ、小さな達成感を味わうことができます。
しかし、その一方では、料理人が厨房にこもりきりでお客さんのリアクションを見られないケースもあるでしょう。
効率化のためにはしかたない処置ではありますが、このような環境では、どうしてもあなたの達成感は減ってしまうはずです。
引用:科学的な適職 4021の研究データが導き出す、最高の職業の選び方|鈴木 祐 113ページ
自分の仕事の場合はどうか。
自分の仕事はシステムエンジニアなので、一つのプロジェクト期間は数年に及ぶこともある。
モノが完成しないと「お客さんのリアクション」というのは見られないため、「前に進んでいる感覚」を得づらい環境にあると言える。
すぐにフィードバックを得られるとはいいがたい。
ただし、「小さな達成感」は意識すれば沢山拾うことができる。
- 顧客のQAに上手く回答できた
- 設計書の作成がスムーズに行えた
- テストでバグを出し切って解決できた
- 打ち合わせでの意思決定がスムーズに進んだ
こういった小さな進捗・進展を意識して「今日も前に進んだぞ」と思える仕事なので、
仕事の幸福度を決める「7つの徳目」の「達成」については十分担保できていそうだ。
「貢献」とは
もっとも高い満足度を誇る職業って何だと思いますか??
正解は「聖職者」とのこと。
「満足度が高い仕事とは、他人を気づかい、他人に新たな知見を伝え、他人の人生を守る要素を持っている」
引用:科学的な適職 4021の研究データが導き出す、最高の職業の選び方|鈴木 祐 136ページ
要は「他人の生活に影響度の高い仕事」≒「満足度の高い職業」というカラクリらしい。
確かに宗教は多くの人間の心を支え・救ってきた歴史があるため、「他人の人生を守る要素」としては十二分な気がする。
反対に、満足度の低い職業は「倉庫ピッキング」「レジ打ち」など、他人への貢献がわかりづらいもの。
また、「人のためになることをする」つまり、ボランティア活動を行う人ほどうつ病の発症率が低い事実があるそう。
「他人への小さな親切」をすることで
- 自尊心
- 親密感
- 自律性
が生まれ、幸福度が増すらしい。
「ヘルパーズ・ハイ」と言うそうな。
・・・確かに、自分も満員電車で妊婦さんに座席を譲ると気分が良くなる気がしていたが、これは頭の中にドーパミンが分泌されているドラッグと同じ状態らしい(笑)
この「ヘルパーズ・ハイ」を普段の仕事の中でバンバン発生させられれば、そりゃ確かに仕事への満足度、幸福度は向上しそうだな、と。
まとめ
本書を読んで得た学びは以下の3つ。
- 「好きな仕事=天職」ではなく「自分がリソースを投入した仕事=天職になっていく」
- 仕事の幸福度を決める「7つの徳目」を理解しておくべし
- 達成:小さな前進感を常に仕事の中で探すこと(前進感を得られる仕事を選ぶこと)
- 貢献:「ヘルパーズ・ハイ」になるべし(仕事でも、仕事以外でも)
あと気になったのは、「職場に3人以上の友人がいると人生の満足度が96%も上がる」らしい。
自分は職場にあまり親身に話せる人が現状居ないので(ジョブチェンジしたばかりなので。決して友達がいないわけじゃないぞ!!!)。
可及的速やかに現在の職場で3人以上の友人関係を形成せねば!と危機感を抱きましたとさ。
[prpsay img=”みつきよ” img=”https://mitsu-kiyo.com/wp-content/uploads/2019/06/mitsukiyo_basic.png” name=”みつきよ”]ToDoリストに入れとこう。笑。[/prpsay]なんにせよ、現状の仕事に悩みを持つサラリーマンの方や、就活中の学生さんにお薦めの一冊です。
併せて「「パレオな男」https://yuchrszk.blogspot.com/」のブログを毎日読むと良いですよ。(笑)